2010年6月24日木曜日

Hydrangea




緑が雨に濡れ、清々しいこの季節。
太陽が恋しい時もあるけれど、慌ただしい日常で、静かな雨音や水滴は心を静めます。
そしてひときわ目を惹くのは、アジサイの美しい青。
アジサイには大切な思い出があります。
幼稚園だった娘が、母の日に贈ってくれたのがアジサイの鉢植えでした。
別々に暮らす父親をお花屋さんに連れて行き、私の一番好きな花を買ってもらう…
アジサイの鉢を抱えた娘は、意気揚々と笑顔で帰宅しました。
家庭の状況を受け入れ、傷ついた心を抱えながらのその純粋な優しさを私は一生忘れないでしょう。

娘が贈ってくれたアジサイは、年々より大きく美しい花を咲かせ、私たちの心を満たしてくれました。
ブルーが映えるよう、アンティークレンガで花壇を手作りしたのも楽しい思い出です。

現在の家に移った最初の初夏、私はまた玄関先にアジサイを植え替えました。
まだ小さなそのアジサイは、私に大切なことを思い出させてくれます。
反抗と依存のバランスを取りながら、自立への準備期間を迎えた思春期の娘。
時に混沌に戸惑うティーンエイジャーの心の、美しさと優しさだけを見つめるようにと。

2 件のコメント:

  1. ♪♪♪思春期に少年(少女)から大人に変わる~♪♪♪今娘さんはまさにそんな時期なんでしょうね。日本での紫陽花の花言葉は、「移り気」なんだそうです。あじさいの花が、緑、白、青、赤紫…と、開花するにつれて色変わりすることから、移り気な花とされました。娘さんも「大人の階段」を一つひとつ登って成長している過程なんだろうと思います。
    フランスでの花言葉では、「忍耐強い愛情」「元気な女性」とされています。愛情いっぱいの家庭で育てられた娘さんは、きっときれいな花を咲かせ、素敵な女性になることでしょうね。お母さんのように・・・
                           

    返信削除
  2. フランスにはそんな花言葉があるのですね。
    アジサイの与えられた条件(気候・土壌)の中で臨機応変に変わっていける強さと美しさに憧れます。
    忍耐強く、明るく元気であること。
    そう在りたいと心から思います。
    素敵なコメントをありがとうございました。。

    返信削除